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生活保護受給者が借家を退去。クリーニング費用は保護費の支給対象?


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生活保護受給中のMさん

先日、アパートを退去したのですが、大家から部屋のクリーニング費用を請求されました。

入居の時は敷金ナシで、退去の時にクリーニング費用を支払うという契約だったのです。

入居の時は敷金は要らなかったのですが、礼金と仲介手数料と火災保険料が必要だったので、保護費を支給してもらいました。

退去時のクリーニング費用は保護費の支給対象になりますか?

 

10年ワーカー
 

通常、借家の場合は入居の時に敷金や礼金、仲介手数料などが必要で、さらに退去する時にはクリーニング費用などを請求されることが多いです。
 
では、入居費用が支給されている場合、退去時にも費用が支給されるのでしょうか?

 

入居費用が支給されれば、退去費用は支給されないのが原則 

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入居時に敷金や礼金などの費用が支給された場合は、退去時にクリーニング費用は支給されないのが原則です。
 
通常、退去時のクリーニング費用は入居時に支払った敷金などで賄うべき、という考えがベースにあるのです。

しかし、例外的に、入居時費用として保護費が支給された場合でも、退去時費用について保護費が支給される場合があります。

 

退去費用が支給されるのは、どういう場合? 

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事例で説明しましょう。
 

<事例>※金額は仮定です。

1.この世帯の敷金等の上限額は150,000円とします。
 
2.アパート入居時の費用(家賃を除く)は次のとおり。
  敷金        0円
  礼金     40,000円
  不動産仲介料 44,000円
  火災保険料  15,000円
  合計     99,000円
 
3.賃貸借契約書に、退去時にクリーニング費用44,000円が必要との特約がある
  
この事例の場合、敷金等の上限額150,000円から、入居時に受給した99,000円を差し引いた51,000円の枠が残っています。
クリーニング費用は44,000円ですから、この枠内に収まるので、退去時費用としてクリーニング費用が支給されます。
 
  敷金などの上限額   150,000円①
  入居時費用      99,000円②
  ①-②=       51,000円③
  クリーニング費用   44,000円 <③

なお、退去時の費用が支給されるためには、上の計算式の他に、原状回復の範囲が一般常識の範囲内であること、故意・重過失による損傷の修繕ではないこと、の条件があります。 

 
 

<参考法令>

生活保護手帳 局第7-4-(2)-ア、局第7-4-(1)-カ
生活保護手帳別冊問答集 問7-117
  
 
10年ワーカー

入居費用が支給されていても、退去時のクリーニング費用が支給される場合があることは、あまり知られていないのではないでしょうか。

支給条件が色々ありますが、まずは賃貸借契約書をよく読んで、ケースワーカーに相談してみましょう。  

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